FC2ブログ

紅蓮の虹・84 

これまで抱えてきたわけのわからぬ苛立ちが、ふっと胸の中から溶けてゆく気がした。


「俺が生まれた意味って、あったんだ・・・」


地上に落ちた命には、全て存在理由があるのだとコウゲイが言った。


「答えは大抵、自分の内にある。」


「問わない人間は多いがな。」


俺はとてもじゃないけど、四郎のようにはなれない。


きっとこのまま、全然違う人生を送ることになると思う。


宗教に興味もないしさ。


ただ、百合のことは好きだ。


俺は河川敷で待つ、子供達に向かってボールをけった。


弧を描いて、青空に吸い込まれるようだ。

「あ!虹!」


見上げた空で、コウゲイが笑った。


             完

関連記事

1 Comments

此花咲耶  

拍手コメントさま

お読みいただきありがとうございます。

実はこのお話は、此花が初めて書いた作品です。胸の中にあるお話を初めて形にして、何度か書き直ししました。(`・ω・´)
どこがBLやね~んな展開になっているのに、虹の事を好きだと言ってくださってありがとうございます。

とてもうれしいです。これからもがんばります。(〃ー〃)

2012/06/14 (Thu) 21:52 | REPLY |   

Leave a comment