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紅蓮の虹・79 

百合は何か感じ取ったらしいが、何も聞かなかった。


後でゆっくり、説明するね。


うんとややこしいんだ、百合。


それよりも、爺さんが涙で溺れそうになっていた。


「四郎さま。四郎さま・・・」


子供みたいに泣きじゃくる爺さんは、全ての役目を終えることができましたと言って俺に感謝し、そして又ハンカチを目に当てた。


コウゲイは変わらず怒っていたが、取り巻く空気はいくぶん和らいでいた。



・・・よかった、殺されるかと思って、まじびびった~

・・・・何だか安心して、俺もちょっと泣いた。


コウゲイがバチバチ青白い火花を散らして、俺の首に手をかけたとき、本当に人生終わりだと思った
もん・・・。


だってね、四郎を現世に連れてきたって、コウゲイは散々俺を怒鳴ったけど、きっとコウゲイだって本心はそうしたかったことなんだよ。


でないと、俺がどんなにそうしたいと思ったとしても一人の力じゃうまくいくわけがなかったんだ。


ずっとコウゲイが心の底で思ってきたから、俺にはそれがわかったんだ。


難しい言葉で言うなら、以心伝心・・・?


ねぇ・・・そう思わない?

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