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紅蓮の虹・74 

コウゲイは、とても重い罪を犯した・・・



瞬間、周囲は真っ白なもやに包まれた。


あたり一面、戦場はかき消すように消えて、上下も左右もない。


そこは、俺が見たこともない異世界だった。


俺は四郎を探した。


四郎は、下へ・・・


真っさかさまに、下へと加速しながら堕ちてゆく。


真っ白いもやに炎が揺れる。


俺は手を伸ばした。


「いんへるの」と四郎のいう業火に、渡してはならなかった。


誰よりも神に近い清らかな四郎を、守りたかった。


伸びてくる地獄の紅蓮から、堕ちてゆく四郎を奪い返し、俺は上へ上へと飛翔した。


逃れるように、星月の見える空を求めた。


・・・それこそが、コウゲイの怖れる禁忌だった。

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