FC2ブログ

紅蓮の虹・67 

サッカーボールなら、シュートが決まるけど、こいつをぶちのめしたって何も変わらない。


施設長は、同じ謝罪を繰り返すんだ、きっと。


「すみません」って。


あ~・・・又迷惑かけちまう・・・


そいつが蓮の花みたいに赤くなろうが、白くなろうがどうでも良いけど、俺に良くしてくれる施設長には申し訳ないと思った。


まじで。


やりすぎたよな~・・・


「虹。ちょっと来い。」


あ~・・・俺も謝りに行くのか~・・・



やだ、やだ、やだ・・・頭、下げたくないっ!


おれ、悪くないもんっ!

「頭を、下げるのは先生のほうだ。」


施設長は、俺をかばった。


「こいつがどんな風に、毎日暮らしているか知りもしないで、なんだってこいつに無茶ばかり言うんですか?」


曲がったメガネを、無理やり鼻の上に乗せた、生活指導がしどろもどろになっていた。


「あなた方は、自分が恵まれていることに胡坐をかいているだけだ。井の中の蛙だ。」


「こいつが何度も何度も、元々赤毛だといっているのにどうしてそれを染めろとまでいうんだ。」


「こいつが青い目だったら、コンタクトでも入れろって言うのか。」


「だったら英語助手の金髪も黒く染めて貰おう。」


おいおい・・・


「こいつの赤毛は、こいつが親から貰ったものなんだ。」


「事情があって手放したかどうかなんて分からないが、その唯一の物を染めろなんて、何の権利があんたにある?」


息が上がって、しんどそうっす・・・


「だが、殴ったことは申し訳ない。」


「どうもすみませんでしたっ!」


俺は、一つ頭を張られて床に額を付けさせられた。


「もう二度としません、といえ、虹」


「もう二度としません。」


・・・たぶん。


行きすぎた指導があった、と向こうも折れた。



関連記事

0 Comments

Leave a comment