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青になれ・6 

BL観潮楼秋企画【青になれ・6】

右の者

「三日間の謹慎処分とする」

掲示板に張り出された処分を見て、淳也は「そんな馬鹿なことがあるか」と叫び、教員室へ抗議に向かった。
陸上部の先輩には何の咎めもなく、助けてくれた人が処分を受けるなんて、ありえない!


kokose1.jpg



「先生っ!悪いのは、陸上部の先輩で、仙道さんじゃありませんっ!」

必死に伝えようとする淳也を、顧問が教員室から引きずり出した。

「沢木。まあ、落ち着けって。」

「だって、先生。仙道さんは助けてくれただけなんです。本当です!悪いのは・・・」

「俺だろ。」
           kokose2.jpg


必死の声に応じるように、低い仙道直人の声がかぶった。

「先生。こいつ預かります。こっちで説明しますんで。」

どこか安心したような顔を浮かべ、陸上部顧問は仙道直人に後輩を預けた。

「何で、何も言わないんですか?悪いのはあいつらで、仙道さんはぼくを助けてくれただけじゃないですか。」
「こんなこと、おかしい・・・っ!」

いい年をして泣きじゃくるなんてと思ったが、激昂してしまって気持ちが治まらなかった。
仙道先輩は、どんどんぼくの手を引いて校舎を離れ、人気のない裏庭へと誘った。

「おまえ・・・名前、まだ聞いてなかった。」

「沢木淳也です。」

「淳也。あのな、空手の有段者が喧嘩をしない理由って知ってる?」

「それと今回の謹慎と何の関係が・・・あ・・・っ」

ボクサーの拳は凶器になる。
まして、国体で優勝候補といわれている選手なら直のことだ。

淳也はその場で、あまりの申し訳なさに泣き出してしまった。
自分でも、信じられなかった。

「うっえっ・・・ぼくのせい・・・ぼくのせ・・・あぁ・・・んっ・・・」

子どものように泣きじゃくるのは恥ずかしかったが、もうどうにも止まらなかった。
まるで堰を切ったように、熱い涙が零れて落ちた。

「泣くな。雲が見てるぞ。」


飛行機雲1



仙道の制服が、淳也のあふれる涙で濡れた。




あら・・・
何となくいい感じになってきたかも。

いつもお読みいただきありがとうございます。拍手もポチも励みになってます。
読んでるよ~と、言っていただけるようで、毎日嬉しくて怪しげなステップの小躍りです。
よろしくお願いします。   此花
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観潮楼さま秋企画
こちらで使用させていただいている美麗挿絵(イラスト)は、BL観潮楼さま・秋企画参加のみのフリー絵です、それ以外の持ち出しは厳禁となっております。著作権は各絵師様に所属します。
pioさま超絶美麗イラストお借りいたしました。ありがとうございました。本当に綺麗お子さまです~、きゅんきゅん。

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