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小説・凍える月(オンナノコニナリタイ)・41 

だけどせっかく朱里兄ちゃんが頼んでくれたのに、6年生はそれからも相変わらずだった。

オンナノコミタイなぼくは、学校で「おかま」「ニューハーフ」「オトコオンナ」と、酷いことをいっぱい言われた。
どんなものか意味はよく分からなかったけど、6年生がげらげら笑っていたから、きっと嫌な言葉なんだと思って傷ついた。
学校は義務教育の間、ぼくにとってこんな風に、時々戦場のようなときもあったけど、家に帰れば優しく守ってくれる味方が何人もいた。
真っ直ぐな愛情を注いで貰うと、子どもは根を腐らせないで育つことが出来る。
たった一人でも、分かってくれる人がいると前を向ける気がする。

「松原海広は、いつも周囲に愛されていた」

それだけは、ずっと変わらない真実だった。
野球もサッカーも下手くそで、ずいぶんパパをがっかりさせたけど、オンナノコミタイナぼくの周りにいる人たちの愛情だけは、何があっても変わらなかった。

「みぃが可愛いから、6年生はわざといやなことを言うんだよ。」

「あいつら、悔しいんだな、きっと。」

「大きくなったら、みぃは絶対イケメンになるな。」

翔兄ちゃんと、朱里兄ちゃんが、

「なっ!」

と口をそろえる。

「今度、おかまって言われたら、そいつに名前で呼んでくれって、笑って言ってみな。」

洸兄ちゃんはそういうけど、そんなヤツには名前で呼ばれたくない。
ぼくの事、みぃって呼んで良いのは、お兄ちゃん達と、パパと、叔父さんたち。
・・・後は、ママのお友達のおじさんと、里奈ちゃんだけ。

それにね、本当は大きくなっても、ぼくはイケメンにはならない気がする。
クラスでも一番小さかったし、体格もお兄ちゃん達とは悲しいけど全然違っていた。
たまにパパとお出かけして、お仕事の人と会う機会があっても、いつも普通に女の子と間違えられた。

「まあ、可愛いお嬢さんですこと。」

「女の子は、いくつになってもパパが好きだからご一緒できて良いですね。」

でもその人たちは、ぼくが男の子だと知ると何か不思議な生き物でも見るように目の色を変えた。
そんな時、いつもパパはこう言うんだ。

「いやいや、こいつが可愛いのも、今のうちだけですよ。」

「直に、声変わりもするでしょうし、すぐ背も抜かれるでしょう。」

そして、パパはいつものように、ふうっとため息をつき、ぼくはそれを横で聞いて悲しくなる・・・
声変わりなんて、いやだった。
ぼくは、いつか本当におちんちんがぽろりと取れて、おっぱいが大きくなると信じていた。
そうしたら、いつかママが棺の中で着ていたような白いワンピースを着るつもりだった。
入学式で買ってもらえなかった、白いワンピースの背中でリボンを結ぶと決めていた。

・・・でも、男の子に、そんな日は来ない。

色が白くても小さくても、ぼくは男の子だった。
神さまはぼくの事、オンナノコミタイな男の子として作ったみたい。

「失敗作」なのかなぁ・・・

答えは、どこにも無かった。




コピーペーストの失敗で、短くなってしまいました。ごめんなさい。
どんくせぇええぇ・・・いつまでも成長しません。        此花
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2 Comments

此花咲耶  

NoTitle

けいったん さま

きゃあ。お待ちしてました~♪
どんどん暗い話しになって行きそうな予感です。でも、みぃくんはくじけずにがんばるはずなので、見守ってください。

>今はまだ ほんの小さい悩みだけど いつか もっと苦しむのかなぁ~

きゃあ。けいったん さま。どこかで、此花ハッキングされてるのかしら。図星にどきどきです。
コメントありがとうございましたっ!

2010/08/20 (Fri) 22:03 | REPLY |   

けいったん  

此花さま、来たよ~ん♪

みぃくんの 誰にも知られてない悩み。 パパも お兄ちゃんたちも 知られてないけど。。。みぃくんは 『失敗作』jじゃないのに・・・
今はまだ ほんの小さい悩みだけど いつか もっと苦しむのかなぁ~

鈍くさい 此花ちゃん、可愛いよ~(*´0`*)...byebye☆

2010/08/20 (Fri) 21:45 | REPLY |   

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