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小説・凍える月(オンナノコニナリタイ)・38 

彼等はこの先の、自分達の保身で精一杯だった。
担任を外しますと告げ、加えて一年の停職でどうでしょうかと処分について、淡々と語ったようだ。
静かに聴いていたパパが、突然激昂し校長先生の胸倉を掴んだ。

「一年の停職で、どうですかだと!?」

「実害がないとは、なんだ!実害ってのがどういうものなのか言ってみろよ。」

「女の子なら被害者で、男の子はどんな目にあってもいいのか!」

「担任なんだから、海広が男の子だと知っていてやったんだろうがよ!
みぃは、信じている担任に、教室で襲われたんだぞ!」

パパの背後に、逆巻く青い焔が柱となって燃え上がったようだった。

「海広に、何の落ち度があったというんだ!
海広が、これまでどんなきつい生活を送ってきたか、何も知らないくせに。」

「母親をなくしたあいつを、こんな目に遭わせるために引き取ったんじゃないっ。」

パパは泣いていた。
守れなかった自分を責めていた。

「このまま、泣き寝入りしろってのか!ええっ!?

この傷をどう直してやればいいのか、知っているなら、今すぐ俺に教えてくれ。」

「言えっ!方法があるなら、言ってみろよ、校長っ!

校長のめがねが吹っ飛び、黒いかばんを胸に抱えると逃げ出した。

「お、お、おとうさまが、落ち着かれましたら、改めてお話を・・・」

とんだ不祥事が起こって、当人たちも当惑していたのだろう。



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2 Comments

此花咲耶  

Re: もう・・・・・

> 教育者が何を言うんだか、
>
> 呆れてしまう、
>
> みぃちゃんを守ってね!
> パパ、お兄ちゃんたち!

学校の先生も色々で、親身になってくれる人、保身に走る人、子供にとって先生との出会いは大きなものがあります。

2010/12/30 (Thu) 01:18 | REPLY |   

小春  

もう・・・・・

教育者が何を言うんだか、

呆れてしまう、

みぃちゃんを守ってね!
パパ、お兄ちゃんたち!

2010/12/29 (Wed) 22:35 | EDIT | REPLY |   

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