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波濤を越えて 33 

BL的性愛表現があります

逃げるように正樹がずり上がるのを、フリッツが捕まえて引き込んだ。

「正樹、お願い……逃げないで」

耳朶に甘く囁かれて、ふるっと小さく正樹が身じろいだ。
夜目に白く発光する肌を抱きしめ、身を固くする正樹の下肢に、そっと指先を忍ばせる。
芯を持ち始めたセクスは、紅くしこった乳首と共に緩やかに天を突き、愛撫の手を待っているようだ。

「ここ感じているの?可愛い」
「……みっともなくて、恥ずかしいです……」
「みっともない?いいえ、正樹はとても綺麗です。細くて壊れそうだから、強く抱きしめられないけど、そっと触るのは大丈夫……?」
「大丈夫……」

答えると強張った身体から、力が抜ける気がする。
フリッツは大きな掌で、向き合った正樹の胸を撫でた。つんと張った乳首が、粘土をこねる厚い手のひらに押しつぶされて形を変える。
こんなところに、性感帯があるのが不思議だと思うけれど、こねられているうち、そこからじんじんと全身に熱が回る気がする。
両手で口元を抑えても、喘ぎ息が漏れた。
しっとりと吸い付く温かい肌に、フリッツは夢中だった。

「あ、そこは……」
「感じるの?」
「ん……」
「吸ってもいい?可愛い正樹。どうしよう……君が愛おしくてたまらない」

返事の代わりに、体が跳ねた。
陶器を作るフリッツの手で、正樹のセクスは形を変えられてゆく。
涙で潤んだ視界の先で、正樹の大好きな軍神マルスが神々しくも勇ましい裸体を晒し、正樹を求めていた。

「ずっと、あなたが好きでした」
「正樹……」
「いつかこの日が来るのを、何年も待ち続けていたような気がします……フリッツ、やっと……」

言い終わらないうちに、正樹の喉から嗚咽が漏れた。大きな羽を広げるようにフリッツは覆いかぶさった。

「正樹。大丈夫。どこにもいかない。傍に居るよ。大丈夫……」

優しい言葉で心に開いていた風穴が、埋められてゆく。
誰かに愛されたいと願っても、正樹には踏み出す勇気がなかった。
これまでに周囲を傷つけた矮小な自分は、期待してはいけないと思い込んできた。たとえ、正樹は悪くないと友人の田神が繰り返しても、覆すだけの説得力はなかった。
安堵の涙で、両頬が濡れた。




本日もお読みいただきありがとうございます。

う~ん……同じタイプの子しか書けないなぁ……(´・ω・`)←好きだもの


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