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波濤を越えて 10 

柳瀨は意地悪く言葉を重ねた。

「この間、君が倒れた時の田神の慌てようったらなかったね。ちゃんと食べないから、貧血で倒れたりするんだって怒ってた。彼はいつもあんな風に、君の心配をするの?」
「倒れたの……初めてじゃないから……それに、田神の家は近所だし……」
「本気で心配していたね。君も田神の事を好きなの?」
「友達です……」
「あの後、自転車の荷台に乗って、田神の腰に手を回していただろう?」
「な……に?」
「俺が見ているのを知ってて、わざとそうしたね?妬かせたかったのかな?」
「そんなことしない……」
「虫も殺さぬような顔をして、俺を煽るなんてあざとい真似をする。こんな風に、俺の手で下半身をおっ立ててるなんて、田神が知ったらどうするかなぁ?」
「あぁっ……!」

芯を持ちかけたセクスを、突然強く握り込まれて、正樹は小さく悲鳴を上げた。
思わずどんと柳瀨の肩を強く押した。
涙が滲む。

「どうして?……いつまでこんなことをするの……僕は、もう嫌だ……」
「相良」

壊れた球体関節人形のように、力なくずるりと体が落ちる。

「誰ともこんなことしたくない。嫌だ……いや……もう、死にたい……あぁっ……」
「相良……落ち着いて。いい子だから」

泣き出した正樹の顎をついと持ち上げると、柳瀨は唇をそっと吸った。
この上なく甘く優しく。
この上なく冷たく残酷に。

「好きだよ……相良。ほら、何でもないことだよ。大人になると誰だって経験するんだよ」
「嘘だ……」
「どうしてこんなに君は子供なんだろう……ものすごく酷いことをしているわけじゃないだろう?どこも痛くなんてないだろう?我慢なんてしないで、正直に気持ち良くなればいいだけなのに」
「あ……ぁ……ん……っ」
「……でも、泣いている君も素敵だから、困ってしまうね。どうやら俺は泣き顔の君に、欲情するみたいだ」

余りに正樹が子供っぽいので、柳瀨もどうしていいかわからないようだった。

「……ねぇ、俺がどれだけ君を好きだかわかる?もっと、もっと色々な事を君にしたいよ」
「いやだ……」

正樹の硬い最奥に忍び込もうとした指が、行き場を失った。

「指じゃなくて、いつか、俺の猛ったこれを君のここに入れて……そうしたら、君はどんな声で啼くんだろうね」
「いや……」
「困ったね」

正樹の鳴き声は嗚咽となり、いつまでもひきつるように続いた。
行為の最中、頑なな絞りは指一本すら受け入れなかった。
ため息を一つついて、柳瀨は正樹にシャツを着せかけると、衣類を整えることを許した。

「また……明日ね」




本日もお読みいただきありがとうございます。
(´;ω;`)ウゥゥ……もう、やだ~。あしたなんて来なければいいのに。
(/・ω・)/あら~、もう限界かな。

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