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嘘つきな唇 30 

真摯な瞳に戸惑ってしまう。
朔良がそんな気持ちでいると、これまで微塵も考えた事は無かった。ずっと親しい身内として慕われていると思っていた。
ふわりと浮かんだ片桐里流の姿が懐かしかった。

「朔良……どうしたんだ?突然……」

「突然なんかじゃないよ。ぼくじゃダメ……なのかな?ぼくはおにいちゃんの恋人にはなれない?パパの会社に遠慮もあるから?」

「朔良。あのな、そうじゃなくて……どう言えばいいかな。俺にとって朔良は、ずっと可愛い大切な弟だ。誰よりも大切に思っているよ。それじゃいけないのか?」

彩はそっと手を伸ばし、冷たい朔良の頬に触れた。乾いた額に、軽いウェーブのかかった明るい髪がかかる。

ふっと息を吹きかけると、朔良は固く目を閉じた。目尻に薄く涙が滲んでいた。

雪花石膏を削り出したような細い鼻梁、長い睫のけぶる黒曜石の瞳。誰もが夢中になる透明な美貌がそこにあった。

「……綺麗な顔だな、朔良。」

髪を払って、そっとおでこに唇を落とす。

「それでも俺には、弟にしか見えない。ごめんな。」

「……やっぱり無理か~。近くで見つめれば、大抵落ちるんだけどな。」

わざと明るく口にして、朔良はそっぽを向いた。
泣いた顔は見られたくなかった。

*****

「さあ、帰るぞ。仮免許の試験はいつだ?」

「いつでも入っていいって。パパのコネがあるから、時期的に混んでるけど特別に好きな時に入れて貰えるんだ。学科はもう終わって後は実地だけだよ。足が利かないからオートマ限定車しか乗れないけど。」

「お坊ちゃまは得だなぁ。……ん?電話だ。」

取り上げた電話に、再び彩は翻弄されることになる。




本日もお読みいただきありがとうございます。

あっさり振られてしまった朔良です……(´・ω・`) しょぼん~……


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きえちんのこと

別宅の旅行記を見ました。
四国に旅行に行くんだよと、聞いていました。

病み上がりの身で、すごく強行軍の旅行だったね。
詳しく知らないで、旅行記書いてね……なんて、疲れていたはずなのに、簡単に言ってしまってごめんね。
でも、満喫できた素敵な小旅行だったのね。楽しそうな様子がうかがえて、本当に良かったです。

このちんね、すぐ近くにいたんだよ……きえちん。
四国のこと、気に入ってくれてうれしかった。

毎日、後悔ばかりです。
喪失感に苛まれています。きえちん……ごめんね。
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7 Comments

此花咲耶  

nichikaさま

> 彩~~ 何が(゚o゚*)w 何が起こるのでしょうか===

大変です~(´・ω・`)

> ああ このちん 「すぐ近くにいたんだよ」もしかしたらご近所だったのでしょうか

実は此花は四国産なのです。きえちんはツアーで弾丸旅行だったけど、こちらに来ることも知っていたのでどんなことをしてでも会いに行くべきだったかな……と思ったのです。

> きえちんは前向きな方だと思う 泣かないで(舘ひろし 調)

(。´・ω`)ノ(つд・`。)・゚+「みんな、空元気のくせに~」

> ポジティブに進むことを望まれると感じます
> 金毘羅さんの階段を登りきったのですからね
> 私も通常モードOnにします
>
> 物語は続く~よ~~ どんな展開になるか!!!

忘れないで前を向こうと思います。
書くことできっとつながっていると思えるから……nichikaさんもけいったんさんも、無理してるってわかるけどがんばろうね。

彩にはこれから試練の日々が続きますが、え~っと……
このちん、ハピエン主義だからだいじょぶでっす!(`・ω・´)←ほんとか~

コメントありがとうございました。(〃゚∇゚〃)

2014/01/09 (Thu) 20:50 | REPLY |   

此花咲耶  

きえちんの代理人さま

お越しいただきありがとうございます。とってもうれしいです。

> 急いで読んできました。
> (ネンネ、好きそうだなと思いました。)
> こちらも作品がすごく多いのですね。

しかも、此花の作品をお読みいただいたそうで光栄です。隼と周二のシリーズは、きえちんも好きだとおっしゃってくれました。

> まだ全部は読み切れていませんがお許しください。
> 少しずつでも味わっていきたいと思っています。

きえちんが結んでくれたご縁ですね。(〃゚∇゚〃)どうぞ、よろしくお願いします。

> BLの世界を教えたのは私だったのですが、まさか彼女が書くことになるとは全然思っていませんでした。
> もう20年くらい前の話です。

そんなに前のお話しなんですか 。きえちんから、教えてくださった方がいるというお話は、聞いていました。
どうもありがとうございます。あなたが教えてくださったから、たくさんの珠玉のお話が生まれ、たくさんの交流が生まれました。

> 違うかな。高校生の時に書いていたから才能の兆しはあったのかもしれません。
> 書いているのが当然の世界なのかも。
> 昔、話を書いてくれて、私も続き続きと催促していました。
> あの頃から文章力に優れていた人だったと思います。
> でもやっぱり、公表するに至ったところは違いますよね。
> 彼女が書いてくれたノートが、初々しいと思ってしまいます。
> (まだ残っているんですよ。こちらも病気的に保存してしまって・・・)

……こっそり読みたいなぁ……いいなぁ。でも、きっと初期の作品は、読まれるのは恥ずかしいから止めてねっていいそうですね。

> ないものねだりのように、少し妬ましくもありました。
> 才能ってすごいですね。

本当にそう思います。運、不運があるかもしれないけれど、周囲には才能のある方がいっぱいいらっしゃいます。

> 此花様、こちらも最後まで読みたいです。
> 続きが読みたいと思います。
> いつも更新をありがとうございます。

ありがとうございます。そういっていただけてとてもうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。
きえちんが突然いなくなってしまって、此花は茫然としてしまっていました。だってね……年末にやり取りしてお正月に福袋買ったってお話を聞いたのに、いなくなっちゃうんだもの……
きえちんと約束したから、ストックを更新していましたがストックが尽きたらどうしようと思っていました。

きえちんの代理人さま。
お礼を言わせてください。お話を聞かせてくださってありがとうございました。そして、こんな辺境の場所にまで足を運んでくださり足跡を残してくださって、感謝いたします。
此花は最近事情があって多忙になり、書き手さま達と、関わりを持てなくなっていましたが、誰かと関わることがこんなに悲しかったり優しい気持ちになったりすると、改めて気付かされた気がします。
改めてきえちんにもありがとうと言いたいです。
リアルであったことのないきえちんは、確かに生きたあかしを残してゆきました。
字書きの端くれとしては、標のような生き方を教えていただいた気がします。
道半ばで早逝したきえちんが教えてくれたように、此花も懸命に「書こう」と思います。

コメントありがとうございました。

2014/01/09 (Thu) 20:34 | REPLY |   

nichika  

一難去ってまた一難!

彩~~ 何が(゚o゚*)w 何が起こるのでしょうか===

ああ このちん 「すぐ近くにいたんだよ」もしかしたらご近所だったのでしょうか
きえちんは前向きな方だと思う 泣かないで(舘ひろし 調)
ポジティブに進むことを望まれると感じます
金毘羅さんの階段を登りきったのですからね
私も通常モードOnにします

物語は続く~よ~~ どんな展開になるか!!!

2014/01/09 (Thu) 17:25 | EDIT | REPLY |   

たつみきえ代理人  

はじめまして

急いで読んできました。
(ネンネ、好きそうだなと思いました。)
こちらも作品がすごく多いのですね。
まだ全部は読み切れていませんがお許しください。
少しずつでも味わっていきたいと思っています。
BLの世界を教えたのは私だったのですが、まさか彼女が書くことになるとは全然思っていませんでした。
もう20年くらい前の話です。

違うかな。高校生の時に書いていたから才能の兆しはあったのかもしれません。
書いているのが当然の世界なのかも。
昔、話を書いてくれて、私も続き続きと催促していました。
あの頃から文章力に優れていた人だったと思います。
でもやっぱり、公表するに至ったところは違いますよね。
彼女が書いてくれたノートが、初々しいと思ってしまいます。
(まだ残っているんですよ。こちらも病気的に保存してしまって・・・)

ないものねだりのように、少し妬ましくもありました。
才能ってすごいですね。
此花様、こちらも最後まで読みたいです。
続きが読みたいと思います。
いつも更新をありがとうございます。

2014/01/09 (Thu) 14:21 | REPLY |   

此花咲耶  

拍手コメントmomoさま

朔良を気に入ってくださってありがとうございます。
此花は、もしかすると朔良は読者さまには受け入れられないタイプかも知れないと思っていました。
過去があって素直に慣れないひねくれものです。
ある意味、とても素直だとは思うのですが里流のように大人しい良い子の方が、いいのかと思っておりました。
このちん……目からうろこっす!(`・ω・´)
三番目のポジションだったのですが、この子も幸せにしてあげないとな~と、考えています。顔だけがいいひねくれ者……う~ん、う~ん……(°∇°;) いいところが……

( *`ω´) 「こら~!」←朔良

コメントありがとうございました。(〃゚∇゚〃)

2014/01/09 (Thu) 08:37 | REPLY |   

此花咲耶  

けいったんさま

> 彩も やっと 朔良から 解放されるね♪って、ひと安心した所なのに!
> もう 何か不吉な事が 次に控えているの!?
>
> あぁ~彩、君は 蟻地獄の中に 居るのかも…

一難去って、また一難の彩です。(°∇°;) ……現実って厳しい 。
>
> 此花さまへ
> きえちんの事があって 作品を読んでも コメントも書けずにいました。
> さっき きえちんのブログに行って 代理人様のコメントを読んで 此花さまの所でも読んだら また…
> まだまだ 一人になると泣き虫けいったんで ダメダメだけど、きえちんに お尻ペンペンされそうなので コメントを再開しようって!

きえちんの読者さまにとって、とても大切な場所がそのままにしていただけることになって、とてもうれしかったです。何か、ほっとしました。
きえちんの生きてきた証しのような場所ですから……

> 再開 初めのコメは 此花さまの所でって 決めていました。

ありがとうございます。けいったんさんが、必死に涙を振り払って空元気でいるのを、きえちんは笑っているかもしれませんね。

> 読者の私では知らない きえちんを 此花さまは知っているのでしょうね。
> また いつか 聞かせて下さいね。
> (〃⌒ー⌒〃)ノ゛゛゛゛~~~~~byebye☆

読者さまのこと、ほんとに大好きでした。お花見したいねって言ってました。見果てぬ夢だったのでしょうね。突然すぎて、整理がつかないのです…… 

2014/01/08 (Wed) 22:12 | REPLY |   

けいったん  

彩も やっと 朔良から 解放されるね♪って、ひと安心した所なのに!
もう 何か不吉な事が 次に控えているの!?

あぁ~彩、君は 蟻地獄の中に 居るのかも…


此花さまへ
きえちんの事があって 作品を読んでも コメントも書けずにいました。
さっき きえちんのブログに行って 代理人様のコメントを読んで 此花さまの所でも読んだら また…
まだまだ 一人になると泣き虫けいったんで ダメダメだけど、きえちんに お尻ペンペンされそうなので コメントを再開しようって!
再開 初めのコメは 此花さまの所でって 決めていました。

読者の私では知らない きえちんを 此花さまは知っているのでしょうね。
また いつか 聞かせて下さいね。
(〃⌒ー⌒〃)ノ゛゛゛゛~~~~~byebye☆ 

2014/01/08 (Wed) 21:21 | REPLY |   

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