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紅蓮の虹・13 

「わかった!今日は一日、ここにいるから。」

そういえば、満足かよ。

「そのかわり、飯食ったら俺にわかるように全部説明してくれ。」

「わけのわからないことに、巻き込まれてるのは確かみたいだから。」

「できるなら、分かるように説明して。」

そいつは急に元気になった。

「わたしの虹。やっぱり君は、わたしの半身だ。」

・・・だから、抱きつくなって!

そういえば昨日、爺さんが達筆で書いた「虹霓」と言う文字。

「こうげい」と読むそうだ。

空にかかる虹の別名らしい。

俺が「虹」の方で、おまえが半身というなら・・・

「で・・・おまえの名前は霓(ゲイ)なのか?」

ああ、それで頑なに名前を言わなかったのか。

意味合いが違うと叫んでも、その面で、その態度じゃ・・・ごめん、俺は爆笑した。

「だから、その名前を名乗るのはいやだったんだ。」

年相応の顔で、そいつは拗ねた。

「可愛い所あるじゃん、霓」

「その名を二度と口にするな。」

「しかもそっちは、女性型の名前だ。」


「おまえ、男に見えるけど女だったのか・・・?」

・・・だとしたら、気の毒なほど貧相な胸だな。

百合の方がやせてるけど、胸はあるぞ。


「わたしの虹。虹はどっちだ?」


そういわれて、俺は自分の頬をつるりと撫でた。

「男だろ・・・?パンツの中身ついてるし。ひげはまだだけど。」

「それは、自分で選んだからだ。それと、今からわたしのことはコウゲイと呼べ。」

「選ぶ?」

俺、たぶん生まれたときから、男ですけど。

「龍は元々、自然霊で性別も自在だ。」

「わたしの虹。おまえのことはこれまでどおり、虹と呼ぶことにする。」

「二人ともコウゲイじゃ、区別がつかないしね。」

イレーネが妖艶に笑った。

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