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小説・若様と過ごした夏・18 

霊媒師といえば、東北の恐山にいるイタコさんという霊の口寄せをする巫女さんとかは、強い守護霊や神仏に守られているから平気らしい。


うちの家系ってどうなのかな。


篠塚の家のものは、昔からこんな風に、霊と交信できたのだろうか。


若様の心残りは、どうやら座敷牢で亡くなったのが絡んでいるらしいのだけど・・・。


そこの所を、小さな若様に聞くのは、可哀想な気がして、ちょっとためらってしまう。


テレビに出ているような霊能者みたいに、もっと強い力を持っていれば、若様を視ただけで全て理解できるのだろうか。


もしそうなら、こんなにもどかしくないんだけど・・・。


ちょうど、ママと佳奈叔母さんが、お寺に大法要の打ち合わせに行くというので、おまけで付いてゆくことにした。


お寺で何かわかればいいんだけど、何しろ古い話だしな~・・・

由緒あるお寺の門前には、仁王像が建っている。


不浄を払う、金剛力士って言うのかな。


すごい顔で、正面を向いて足元には子鬼を踏んづけている。


聞くところによると、このお寺は元々は城主の菩提寺だったらしい。


城が焼け落ちた後、代々城主の墓は領民によって城のあった山の中腹へと移され、寺の墓があった場所には多くの亡くなった人の慰霊碑が建立された・・・って話だよ。


長く続いた家系って、ほんと色々あって大変だね~・・・


領民に愛されたご領主って言うくだりは、ちょっと子孫のあたしをいい気持ちにさせてくれるけど、落城してお城がないって言うのはちょっと悲しい。


石垣が少し残っているだけなんだもの。


ご住職が、落城にまつわる話をしてくれた。

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