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小説・若様と過ごした夏・13 

あたしは、ぼんやりと考えていた。


若様、篠塚宗太郎正英のこと。


どうやって調べればわかるんだっけ・・・?


でも、あの若様、気になる一言を言ってたよね。


座敷の格子がどうのこうの・・・


「おばあちゃん、格子のある座敷ってなんなの?」


年の功だよね、そういうのは「座敷牢」っていうんだって。


さっそく携帯検索してみた。


『格子などで厳重に仕切り、外へ出られないようにして、罪人・狂人などを押し込めておく座敷。 』


『・・・私的な理由によって対象を軟禁(監禁)するための施設である。


大きな屋敷の一角、離れ、土蔵などを厳重に仕切り、施錠し、収容者が外へ出る自由を奪い、外部との関係を遮断させる仕組みとなっていた。』


「これ・・・って。」


ものすごい事実。


一体どんな理由があって、あの人畜無害そうな、ちんまりした豆芝は監禁されたんだろうか・・・?


自由を奪い・・・ってところで、思わずちびの若様のさっきの寂しげな様子が浮かんで、あたしってば泣きそうになってしまった。


いかん・・・


おばあちゃんと佳奈叔母さんみたいにもういっそ、このままでいいんじゃないの、なんて気持ちになってる。


宗ちゃんの苦しそうに咳き込む姿は、あたしの正義感を辛うじてつなぎとめていた。


何があっても「霊は成仏すべき」こと。


これだけは、何があっても絶対だった。


以前の小父さんが、こうも言ったのだ。

「決して、迷う霊に容赦はしないように。

時がたつと、気弱な者は悪霊になる。」


でもね、霊感があるって言っても、あたしは何の修行もしていない可愛いだけ(ここ、重要)の中学生だからな~・・・


そこが自分でも心配だった。


あたしは目の前で迷っている若様を、悪霊になどしないで何とかしてあげられるのかな・・・?

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