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禎克君の恋人 7 

湊は、居間のアルバムをありったけ引っ張り出して来て、大二郎に見せた。

「ほら。小学生はさっきので終わって、中学からのさあちゃんは、こっちなの。デジカメになっちゃてからは、データにしちゃって写真は余りないんだけどね、雑誌もあるよ。バスケットはじめたらぐんぐん伸びちゃって、今は187センチとかあるのよ。あんなにちびだったのに、信じられないでしょ?」

「へえ……おれと20センチも違うんだ。今もおれの中では女の子みたいに可愛いさあちゃんだったんだけどな。……こんなに変わっちゃうと、その辺で会っても、きっとわからないね。」

「大二郎くんは、雰囲気変わらないね。時々テレビで見ていたせいかな。すごく、かっこよくなったね。」

「……さあちゃんは、おれのことは覚えてないかな……?」

大二郎は、どこか不安そうに問う。もしかすると、こうして訪ねて来たのも迷惑だったかもしれないと思い始めてていた。
いつまでも昔のことを懐かしそうに言われても、さあちゃんにはさあちゃんの生活がある。余り深く考えないで来てしまったが、写真を見せてもらい、じぶんとさあちゃんは何の接点もなく、かけ離れていると自覚した。
バスケ雑誌の禎克は、大勢の仲間と肩を組み、大二郎の知らないきりりとした顔をしていた。

「どうかなぁ……あの子、ボール追っかけてばかりだから。それにね、さあちゃんは湊と違って小さい頃はすごく神経質だったから、お母さんたちが意識して、大二郎くんのこと、触れないようにしていたかも知れない。大二郎くんがいなくなった後、何かすごくショックを受けてたらしいから。」

「そっか……。写真で見ると元気そうだから……それだけでも良かった。」

「うん。あ、そうだ、大二郎くんって現役の舞台人だから、いつか湊の相談に乗ってね。携番交換してもらってもいいかな?」

いいよ……と、大二郎は携帯を取り出した。今なら携帯もあるし話もできる。
しかし無意識に、ほっと哀しげに息を吐いたのを湊は見逃さなかった。
会えると思っていた懐かしい人が居ないだけで、これほどがっかりすると大二郎自身も思いもしなかった。

「お師匠さん。あまり遅くなってもご迷惑だから、おれは先に帰ります。明日の準備もあるし。」

「もう少し、待っていな。たぶん、羽鳥がもうすぐ車を寄越すだろうから。」

「この辺り、まだ覚えてると思うから歩いて帰るよ。何かさ、懐かしいんだ。おれは故郷って持ってないから、こんな感じかなって思う。」

「そうか。気を付けてな。」

しょんぼりと顔に落胆をにじませた大二郎に向かって、醍醐は肯いた。





湊 「元気出してね。」(o・_・)ノ”(´・ω・`)大二郎 「うん……。」

(´・ω・`) 大二郎 「会いたかったな、さあちゃん……。」

|゚∀゚)大丈夫だからね~。

本日もお読みいただきありがとうございます。
もどかしいですね~(´・ω・`) ←作者、こら~
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