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タンデムシートで抱きしめて 1 

小学生x大学生 強姦未遂 ショタ




今でもはっきり覚えてる。
おにいちゃんとの出会いは、妹が生まれるちょっと前のことだった。
ぼくのママは天涯孤独で家族がいないから、普通なら面倒を見てくれるはずの、おばあちゃんとかがいない。パパは単身赴任で県外に居るので、ママが病院から帰ってくるまでの間、ぼくはママの知り合いに預けられることになっていた。
おにいちゃんは、そこのおばさんの息子だったんだ。

ママを病院に残し、見知らぬおうちに連れてこられて、ぼくは心細かった。いつか零れてきた涙を気が付かれないように目をごしごしこすっていたら、いきなり大きなヘルメットをぽんと乗せられた。

「航太、走りに行くぞ。」

「何言ってんの!駄目よー、亜紀人(あきと)。航太(こうた)くんが単車から落ちたらどうすんの!」

「ふふん。そんなヘマやらねぇよ。まだチビだから、タンデムシートには乗せない。」

「あら。」

「航大が乗るのはこっち。」

指さす先にはサイドカーの付いた大きな単車がそこに有って、ぼくの目はまん丸になる。

「か…かっこいい~!」

「ちびでも一応男だもんな。仮面ライダーとか好きだよなぁ。」
「うん。仮面ライダーフォーゼの 変身ベルトと、 DXフォーゼドライバー持ってるよ。お誕生日に買ってもらったの。」
大きな単車のサイドカーに乗せられて、ぼくは初めてのドライブにわくわくしてた。きっちりと危なくないようにヘルメットをかぶりベルトを締めてもらう。
おにいちゃんはたぶん自転車並みの速度でゆっくりと安全に、ぐるぐると家の近所を走ってくれた。ぼくの涙はいつしか、すっかり乾いていた。

たっぷりと遊んでもらった後は、一緒にお風呂に入って、ご飯を食べて、仲よくおふとんで眠った。優しいおにいちゃんのおかげで、ぼくの楽しい仮り暮らしは瞬く間に過ぎ去った。
むしろ、ママが二つ身になって病院から帰って来てからが、大騒動になった。ぼくはおにいちゃんと一緒が良いのと頭を振って頑張った。おにいちゃんのジャージの裾を掴んで、ぼくはおうちに帰りたくない、おにいちゃんと一緒が良いと言ってしくしくと泣いた。
おにいちゃんはにこにこ笑いながら、ずっとぼくの頭を撫でてくれていた。

「航太くん。亜紀人の事、ずいぶん気に入ったのね。」

「う……ん。おにいちゃんが好き。一緒が……良い。……ひっっく。おにいちゃんが好き。」

おばさんはにこにこと笑って、これは本気だぞ~と告げた。

「よし、航大君。亜紀人の所にお嫁に来る?そうしたら、ずっと一緒に居られるわよ。」

「お、お嫁さん……?ぼく、女の子じゃないよ。」

大人の軽口が、あっさりとぼくの人生を決めた。

「寂しい目ばっかりさせてきたせいかしら。普段はこんなに聞き分けのないこと言う子じゃないのよ。ごめんなさいね。亜紀人くん。」

うまく話せないでぴいぴい泣くぼくを、おにいちゃんは背中に放りあげると、おんぶしてゆっくりと歩く。広い背中でいつしか眠ってしまったぼくは、目覚めた時、見覚えのある自分の部屋のおふとんに寝かされていて「おにいちゃんがいない~」と泣き叫んだ。
短い生活の中で、いつしかぼくの好きな人はパパとママ以外で、おにいちゃんが一番になっていた。




この作品は、此花咲耶が以前に違う名前で書いていたものです。
クリスマスバージョンとしてかなり改稿しましたので、お読みいただければうれしいです。

「淡雪の如く」の続編「淡雪となりて」は、半分くらいできたのですがもう少し時間がかかりそうです。←下調べしないと書けない人……(`・ω・´)



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