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一片(ひとひら)の雪が舞う夏に 24 

三崎はいつも一生懸命だった。
仕事も、おれとの慣れないセクスも、額に薄く汗をしながらも尽くそうとしていた。
美しくもなんともない、可愛げのないおれの男性器を口淫する三崎は、いつも自然に頬を濡らし涙していた。好きでもなんでもないやつのモノを、口に含むなんて屈辱的な行為なんだろうが、三崎は涙目でおれを見上げると、この上なく幸福そうに薄く笑顔を浮かべさえした。
無理を重ねるそんな様子に、どんどん愛おしさがこみ上げて来る。
最初は、おずおずと両手で握り締め、つたなく舌を這わせるだけだったのだが、いつかすっぽりと咽喉奥に送るのを覚えた。
ゆっくりと前後に頭が揺れるたび、背筋をありえない快感が駆け上った。

二人で借りてきたゲイAVは、おもに三崎の勉強用だった。
じっくり眺めて納得した後、おれは三崎の玩具兼教材になった。
もっとも、途中で吐き気にさいなまれて、映像の中の男優のようにおれの吐精は、中々叶わなかったが、三崎はいつもおれを満足させようと必死でいじらしかった。
ひたむきな視線が、いつもおれを追っている。いつも振り向けばそこにあったこの眼差しを、ずっと昔からおれは知っていた。
その名を、今はまだ口に出してはいけないと思う。だが、いつかわかるだろう。

おれはゆっくりと時間をかけて、柔らかく指を飲み込み始めた三崎の奥に、そっと指の代わりに張りつめた性器を押し当てた。
一瞬息を呑み、くっとしなやかな三崎の身体が強張る。
甘いローションに濡れた肉の鞘に、おれは背後から躊躇することなく一気に最奥へと刀身を突き入れた。

「やああーーーっ…!せ、先輩っ…!」

向こう向きに頭を落とし、膝を付いた三崎の腰を抱え込み、おれは腰を突きいれた。ぱんと皮膚の当たる乾いた音がする。

「ひぁーーーっ!せ…ん…っ!」

頭を逸らし背中がしなる。侵略された後背をのけぞらせながら、三崎は悲痛な叫び声をあげた。まだ慣れない三崎の最奥に、おれの猛々しい暴れん棒は熱い鉄杭となり突き刺さり、ずきずきとうごめくように脈動していた。

「吸い付くようだ、三崎。」

「あぅ…あう―・・・っ」

三崎の泣きぬれた顔を眺めると、思考能力が停止する気がする。加虐趣味は無いはずだが、おれは三崎の泣き顔に欲情していた。清らかな涙が珠となって頬を滑り落ちるのを、いつまでもくいいるように見つめていたかった。
身体を入れ替え、胸の中に抱き込むと三崎はいつもおれに縋って泣いた。
おれの分身が三崎の中で、ゆっくりと柔らかい肉を貪り食っているような感覚に襲われていた。むしろ、おれの方が囚われて、熱い潤みに引きずり込まれているのかもしれない。
三崎の中に包み込まれて、脳内に白く閃光が走る。激しいセクスだったが、まだ足りない。
大きく足を広げておれを受け止めている三崎が、左右に強く頭を振り立てた。腕を伸ばして持ち上がった双球ごと三崎の茎をこすってやった。

「ああっ…、先輩…!それは、あっ…で、出ちゃうっ。」

「いいから、達けっ、三崎!」

露わになった中心で結びついている裸身が、弓なりに反りかえり胸の尖りが紅い色を濃くした。
おれの腹に、三崎の白い精がひゅっと散った。
同時におれも三崎の中に放った。

汗ばんだ額をくっつけて、何度目かの深いキスをした。粘り気のある液体が、互いの腹を光らせている。肩で息を継ぎ、額に張り付いた髪をそっと払ってやった。

「ねぇ、先輩。東北のどこに行くか、決めてるの…?」

三崎はそう聞いてきたが、答えはおれの中にある。

「ああ…。うんと、雪の深い場所に行くんだ。おれの…古い思い出の場所だ。」

おれ達は、休暇を取ってあの場所へ行く。
道標を背に潔く自刃し、その後成仏できず思いを残したまま、雪の精となった六花。
雪男はそれを告げなかったが、人は人にしか転生できないと、おれは知っていた。
深い想いは雪になり、はらはらと屍の上に舞う。
長い間、失った源七郎を探し求めてきた六花は、転生した最愛の男を見つけた。植え込みの側の石に座って見上げた窓の中には、源七郎の記憶を持たない現代の若者がいたはずだ。

家紋は雪輪に笹。
苗字は柳という。
おれのみつけた、符号だった。





(´・ω・`) …エチ描写、時間かかりすぎ・・・しかも、うっすら?がんばったけど。

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1 Comments

此花咲耶  

拍手コメント様

濃厚エチを書いてて、疲れました。・・・・うそでっす!ヽ(`Д´)ノ ウワァァァァァン
ちょっと調べ物があったので、そちらに時間がかかりました。
以前に、いろいろ調べたはずなのですが記憶の底に沈んでいます。
はっきりと、名前を出さずにぼかしています。
コメントありがとうございました。がんばります~(*⌒▽⌒*)♪

2011/09/13 (Tue) 01:18 | REPLY |   

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