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Archive: 2013年10月  1/2

純情子連れ狼 6

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どうやら大きい方をしたようで、おむつ替えの必要が有った。周二は渋々隼について、家に入った。「パパ、ただいま~。」「おう。何だ、荷物持ちも一緒に来たのか。」「お……お邪魔しますっ。」「招いてねぇし。食い物置いたら、とっとと帰れ。ご苦労だったな。」「すんません……」「パパに、こんにちはしようね。はい、はじめまして~双葉ちゃんです。おむつ換えます~。もう、おねむです~。」「はい、こんにちは~。……って?説明し...

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純情子連れ狼 7

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もしも墨花会で抗争が起きたのなら、木庭組は静観するわけにはいかない。何しろ、先代同士が盃を交わしている。先代の遺言は、どちらも反故にするわけにはいかなかった。さすがに周二も、そのあたりの事は重分承知していた。「済みません、沢木さん。このまま双葉の事預かってください。俺はひとまず家に戻って親父と話をしてきます。もしかすると、朱美とこのガキも絡んでいるのかもしれません。あいつは何も言わなかったけど、た...

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純情子連れ狼 8

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周二が帰宅すると、まだ木本の店が開いている時間だというのに、リビングに明かりがついていた。やはり、面倒なことが起きているのかもしれない。「木本。関西で何かあったのか?隼のくそ親父が聞いてみろって言ってた。」「周二さん。実は墨花会の内部で、揉め事が起こってるようです。先日、新しい組長が決まったところなんですが、披露目前にひっくり返そうとしているようです。組長が襲われた話は、関西の知り合いに確かめまし...

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純情子連れ狼 9

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やがて時は経ち、祖父が亡くなり周二の父親の代となった。木庭組は移りゆく法律と共に形を変え、いつしか事業で多忙となっていた。しかし、関西と疎遠になっても木庭組の親組は墨花会だと、祖父が一度口にした以上は組の掟になる。大怪我以来、表舞台から引いた周二の父親も、義理ごとに顔は出さないまでも、祖父の思いを汲んで先々代の月命日にはなにがしかの金を包んでいた。****電話を終えて戻ってきた父親の顔は、晴れなか...

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純情子連れ狼 10

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周二は何気なく問うた。「で、木本。黒幕は若頭で決まりとして、誰が組長の命(タマ)を狙ったのか、わかったのか?」「鉄砲玉はすぐに関東に逃げたみたいです。実行犯は、若頭の息がかかってる中国人マフィアのようです。若頭も、そのうちしっぽ出しますよ。表向き実行犯を探す陣頭指揮を執ってます。実行役に情報を流しているんでしょう。」「まじかよ?狸だなぁ。自分で殺れって言っておいて、陣頭指揮かよ。見つかりそうか?」...

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純情子連れ狼 11

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隼はじっと双葉の寝顔を見つめていた。双葉はお風呂も好きで、頭を洗ってやっても目を細めて気持ちよさそうにしていた。湯上がりに子供用のりんごジュースを飲むと、指を吸いながらすぐに眠ってしまった。悪戦苦闘した入浴も、これから毎日続く。くんと、隼はベビー石けんの匂いを嗅いだ。「双葉ちゃんは、疲れちゃったのかな。ねぇ、パパ。ぼくが小さい頃も、双葉ちゃんみたいにぷくぷくしたほっぺただった?」「ああ。隼は生まれ...

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純情子連れ狼 12

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双葉を隼と周二に託した朱美は、その頃、思い詰めた目をして、中国マフィアの巣食うビルを見上げていた。「ここね。」自分なりに調べ上げて、やっと見つけた場所だった。華美な総刺繍の赤いチャイナドレスに肉感的な身を包み、派手な化粧をした朱美は軽く黒髪をかき上げた。とても子供を産んでから、まだ一年経っていないとは思えない抜群のスタイルだった。太腿に暗器を仕込んでいるが、細身の刃物は表には響いていない。ある決意...

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純情子連れ狼 13

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全て秘密にしていたはずなのに、殆どの事を彼らは知っている。しかも、木本は朱美の知らなかった重要な情報を伝えた。「朱美さん。墨花会会長が、お亡くなりになりました。一応、お伝えしておきます。葬儀の日時は未定です。」「ちょ……ちょっと待ってよ。周ちゃん、何をどこまで知ってるの?あたし、何も言わなかったのに……」「朱美の方から、全部話せ。その方が早い。ああ、その前に龍水って言ったか、お前の男?意識が戻ったぞ。...

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純情子連れ狼 14

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「気が済んだか?」「まだよ。聞くことが有るわ。」「しょうがねぇなぁ。どうせ、こいつは墨花会に連れて帰っても、他の誰かにばらされるだろうからさ、朱美が聞きたいことを聞いたら、強制送還されるように大使館前にでも捨てて来てやるよ。ま、二度とおいたが出来るような状態じゃないけどな。」周二の言葉など聞く必要はなかった。おそらくあっさりと殺された方が良かったかもしれない恐怖と痛みを張は味わっていた。自分が襲撃...

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純情子連れ狼 15

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「前組長が亡くなったんなら、時間が経つと、向こうの思惑通りになりそうだよなぁ。さっさとけりつけないと、いつまでも葬儀出さないわけにはいかないだろ?。」「そろそろ連絡してくるはずなんですが……一度、関西に足を運びますかね。」各々が思案していると、空気を破って木本の携帯が震えた。「はい、木本。ああ、親父さん……そうですか。」「わかったのか?」思わず聞いた周二に、木本は頷き返した。「メール転送していただけま...

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