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Archive: 2009年10月  1/12

はじめまして

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小説をアップできる、場所を探していました。探しているうち、ここに行き当たりました。中々時間が取れないので、移行するにも時間がかかると思います。アナログ人間なので、機能も今ひとつ分かっていませんので、これから少しずつ理解してゆきたいです。ブログのほうには、時代物の話など、こぼれ話なども書いてゆこうと思っています。「里の野山に此花咲くや」にお越しいただき、ありがとうございます。(魔法のiランド)で公開...

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紅蓮の虹・0

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作品概要天涯孤独の俺に、突然身内が現れた。そいつが現れてから、不思議なことばかりだ。一緒に住み始めて、一気に噴出する俺とそいつの過去の記憶はねじれていた。それは江戸初期、「島原の乱」といわれるビジョンだった。炎の中に傷つき倒れた清らかで無垢な「天草四郎」の誰も知らない真実が零れ落ちる。紅い龍が、燃える島原の空を翔けた・・・  某場所で、思いがけず注目作品に選んでいただきました。お読みいただければ幸...

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紅蓮の虹・1

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ものごころついた時には、すでに「施設」ってところにいたので、いまさら、自分を可哀想とも何とも思わないよ。俺がここにいるのは、腹がへったら飯を食う、みたいなあたりまえのことさ。うんと小さな頃には、ある日山のようにプレゼントを抱えた、黒い服の上品な爺さんがあらわれて・・・今風の言葉でいうなら、ほら「執事」っての?そんな夢を見たことも有った。「ぼっちゃま、お探ししました。」とか、いいながらその場に、泣き...

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紅蓮の虹・2

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あ、失礼しました。俺ってば、まだ名乗っててなかった。「はじめまして、秋月虹(あきづきこう)です。」秋月は当時の市長さんの苗字で、虹は拾われたその日、大きな虹が出てたからっていうよくある話。おどろくほど大きな虹で、片方の足元が切れていて空に向かう大きな動物のようだったって、施設長さんがいってた。そんな風に、けっこう安易につけられた名前だけど、実はわりと好き。人名には珍しいのかな。いつも、一度で覚えて...

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紅蓮の虹・3

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閉めた扉の向こうに、何人かの気配を感じる。そりゃあ、あいつらも気になるよな~。「お父上のお言いつけで、長年お探し申し上げておりました。」「お母上が、ご一族の生活にお疲れになって、屋敷を出奔以来・・・」あの~・・・もう少し簡単な日本語で、お願いします。かいつまんでいうなら、俺のじいさんとばあさんと、母親の折り合いが悪く、母親は俺を連れて家出したってことらしかった。それって、ドラマや漫画でよくある話じ...

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紅蓮の虹・4

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くそったれ!まだ会ったことのない、父親がそこに来ていない事実に俺はむかついた。結局、自分では来ないで迎えの爺さんに、全てをおまかせの、父親と名乗る奴の面を拝みに行くことにした。だってさ・・・行かないっていったら、迎えの爺さんがいい年こいて泣きそうな顔するから仕方なく。「坊ちゃまをお連れしなければ、旦那様に合わせる顔がございません。」とか言うし・・・お涙頂戴の感動場面なんて、ぜったい作ってやらない。...

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紅蓮の虹・5

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別れの儀式が終わって、ほんの少しの荷物を詰めて、外にでた。爺さんがこのままお待ちしています、とかしつこく言うので、仕方なく。正直、親父だなんて言われても、ずっと一人で生きてきたから何の思いいれもありゃしない。期待もしないし、受け入れるだけだ。18になったら、いずれ施設を出る。それが少し早まっただけだ、と思うことにする。色々、手続きとかあるんじゃないのかと思ったが、どうやらそれは大人のすることらしい。...

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紅蓮の虹・6

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爺さんはお抱え運転手に、となりから色々と細かく指示を出していた。時折、車の後ろを気にしていたが、どこかの国の要人じゃあるまいし尾行なんてされるわけないじゃん。それとも、俺が誘拐されてるのか・・・?俺は、物覚えは悪い方じゃないけど、走った道はややこしかった。まるで何かをまくように、薄闇の中何時間も走り、やがてコウモリとか、カラスが似合いそうな不気味なシルエットの建物の前に車は横づけした。まあ、暗くて...

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紅蓮の虹・7

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しなやかな野獣のような、父親と名乗る男は俺に何の説明もしなかった。側にいる、爺さんはそんなわけの分からない有様を、涙ぐみながら静観している。「旦那さま。こんなにお喜びになって・・・」違う気がする・・・「爺さん、こいつを何とかしてくれ。」「暑苦しいって!」わたしの虹・・・と、首にかきついたまま繰り返す男は、シトラスのいい香りがした。言っておくけど、俺は誰かの持ち物になったことなんてないし、これからだ...

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紅蓮の虹・8

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よくよく考えると、ここに来たのは強引に連れて来られたようなもんだ。爺さんは、施設長の目前に証拠書類を山と広げ、大切な俺がいかにして行方不明になったか演説をぶちあげた。広げたアタッシュケースの中に、札束を山ほど忍ばせて経営が思わしくない施設に善意を見せた。坊ちゃまのお世話になった場所です。この先の経営について、困ったことが有れば何なりとおっしゃってください。そんな笑顔で、異例の処置を勝ち取って、俺は...

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